第13回 秋華賞（2008年）

1. トールポピー（3.6倍）：阪神JF、オークスとG1 2勝。ローズS6着も変わり身期待
2. レジネッタ（4.0倍）：桜花賞馬。クイーンS2着、ローズS3着と堅実なところが評価されている
3. エフティマイア（10.0倍）：桜花賞、オークスともに2着。24kg増のクイーンS5着をたたいて変わり身期待
4. オディール（10.4倍）：ファンタジーSのあと勝ちはないが、桜花賞以外は大崩れない
5. マイネレーツェル（12.6倍）：休み明けのローズSを差しきり勝ち。距離も合いそう
   以下リトルアマポーラ（13.9倍）、レッドアゲート（13.9倍）、ムードインディゴ（16.7倍）までが30倍以下

トールポピー：全体に柔らか味があり、落ち着いてノビノビ歩く。踏み込みもよい
エフティマイア：気合乗り、毛ヅヤ良く、よく見せる
レッドアゲート：踏み込み力強く、適度な気合で好印象
ブラックエンブレム：適度な気合で馬体もよく、前走よりかなりよい
レジネッタ：いつもよりややテンション高いが、馬体は悪くない
オディール：ややトモが流れる感じが気になるが、前走よりよい
ムードインディゴ：悪くないが、やや固い感じもする

揃ったスタートから、外のプロヴィナージュ、エアパスカル、中のブライティアパルスが先行。1コーナーはエアパスカルが先頭で回る。
やや空いて、ブラックエンブレム、エフティマイアなどが先団。中団にトールポピー、ソーマジック、レッドアゲート、マイネレーツェル、オディールなど。その後方にムードインディゴ。レジネッタが後方から徐々に上がり、メイショウベルーガ、リトルアマポーラなどが後方。
1000mは58.5と普通やや早めのペース。

向こう正面でプロヴィナージュが先頭に立ち、エアパスカルと2頭でやや離す。3コーナーから中団の馬が動き出し、トールポピーは手ごたえが悪いのか鞍上の手が盛んに動く。ブラックエンブレムは中団の内で待機。ムードインディゴもその後ろで内を狙う。

4コーナー手前で馬群がつまり、直線に入ると、プロヴィナージュが3馬身ほど突き放す。最内をブラックエンブレム、中央をエフティマイア、外をトールポピー、ムードインディゴ、さらに外をオディール、レジネッタも伸びてくる。しかし一足先に抜け出したブラックエンブレムが徐々にプロヴィナージュに迫り、残り50mぐらいで交わして先頭。そのまま1着でゴール。
最後外を一気に伸びてきたムードインディゴが、ゴール手前で2位に上がる。

普通やや早めの流れを、中団から内をついて抜け出したブラックエンブレムは、馬がよくなっていたこともあるが、直線短いコースを活かした岩田騎手の作戦勝ち。
ムードインディゴは最後にいい脚を使ったが、外を回した分届かなかった。
プロヴィナージュは芝の経験は1戦しかなかったが、いいペースで逃げてよく粘った。
3歳牝馬はほとんど力差はなく、レースをやるたびに、順位が変わりそう。不利なく流れに乗れた馬が、上位にきた印象がある。

ブラックエンブレムは変わり身を見せ、良馬場ならよい脚を使う。ただし今年の3歳は強い中心馬がおらず、古馬相手にはどうか。
ムードインディゴは差し脚鋭いことを前走に続いて証明。良でも重でも問題なし。
プロヴィナージュは早めの流れを逃げて、直線あわやのシーンを見せる。血統もよく、芝でも期待できそう。