第57回 安田記念（2007年）

1. スズカフェニックス（3.6倍）：高松宮記念差して圧勝。マイル以上も実績あり
2. ダイワメジャー（4.4倍）：昨秋G1連勝で最優秀短距離馬。ドバイは負けたがマイルは合う
3. コンゴウリキシオー（8.5倍）：マイラーズC好タイムで逃げ切り勝ち。マイルは合うか
4. ジョイフルウィナー（9.8倍）：昨年3着で、前走のG1はスローを追い込んで2着
5. エアシェイディ（13.2倍）：東京は良績でマイルも得意。前走減った馬体も回復
   　　以下エイシンドーバー（14.8倍）、グッドババ（15.3倍）までが20倍以下

きれいにそろったスタートから、コンゴウリキシオー、ダイワメジャーが押して前へ。3番手マイネルスケルツィの外から、エイブルワンが掛かり気味に前へ行き、コンゴウリキシオーとハナ争い。ダイワメジャーの外にキストゥヘヴン、ジョリーダンスなどが先団。アドマイヤキッス、エイシンドーバーなどが中団で、ザデューク、スズカフェニックスなどが後方。ジョイフルウィナー、エアシェイディが最後方。
600mが34.1と、やや早い流れ。エイブルワンは抑えて2番手で、コンゴウリキシオーが軽快に飛ばす。

4コーナーで後方がつまってくるが、直線に入るとコンゴウリキシオーが2馬身ほど突き放し、エイブルワンを交わしたマイネルスケルツィが2番手で、ダイワメジャーは4番手からじっくり先頭を伺う。
残り300mぐらいで、ダイワメジャーは外のジョリーダンスと並んで追い出すと、すっと後ろを突き放して、コンゴウリキシオーに迫る。スズカフェニックスは大外から追い出すが、先頭までは6〜7馬身とかなり差がある。

ダイワメジャーは残り100mぐらいでコンゴウリキシオーに並びかけるが、コンゴウリキシオーもしぶとく粘り、なかなか抜かせない。
残り50mぐらいでようやく交わして先頭。3番手はアタマ抜けたジョリーダンスが最後まで粘って、内のアドマイヤキッス、外のスズカフェニックスに抜かせず3着確保。

ダイワメジャーは2番手から一旦4番手まで下げ、直線追い出すと34.４の上がりで、ぎりぎりコンゴウリキシオーを差しきる。遠征帰りの疲れなどが心配されたが、昨年のマイルCS同様の横綱相撲。先行力と安定した末脚は、1600〜2000mぐらいならかなり信頼性が高い。6歳になって、さらに充実している感じ。
コンゴウリキシオーはハイペースで逃げて、直線もぎりぎりまで粘って力を出し切る。上がりも34.8とばてておらず、前走の好タイム逃げきりとあわせて、マイルへの高い適応力を見せた。
ジョリーダンスは前走より積極的な競馬で、上がりも34.7と粘って3着確保。前走の末脚はフロックではなく、現在の充実度を示した。
アドマイヤキッスはマイラーズC4着の実績もあり、マイルがベストなイメージ。勝ち馬と同じ上がりで差してきたが、最後は周りの馬と脚色がいっしょになった。
スズカフェニックスは後方から直線に賭けたが、外がごちゃついたこともあり、伸びきれず。上がりはエイシンドーバー、ジョイフルウィナー、スーパーホーネットと並んで34.3と最速も、前も止まらず。マイルではワンパンチ足りない感じ。

ダイワメジャーには前を引っ張ってもらう理想的な展開で、このようなレースが最適。こうなると他馬はなかなか勝つことは難しい。ただしドバイのように、スローの瞬発力勝負はあわない。
コンゴウリキシオーは2000mを逃げ切れるスタミナもあり、自ら早い流れを引っ張れれば、マイルがベストのイメージ。
ジョリーダンスは本格化した感じ。前で粘るようなレースもよいが、長くいい脚を使えるので、適応力は高い。