荒れる流れは継続 ~スプリンターズS

今年の上半期G1は1番人気が1度も勝てないという、ちょっと異様な状況で推移したのですが、その流れが下半期も続くのかというのは注目していました。
G1開幕戦となるスプリンターズSの1番人気は、この10年で6頭の勝ち馬を輩出しているG2セントウルSを圧勝してここに臨んだメイケイエール。3歳時からその能力の高さは評価されていたものの、追い合いを欠いて暴走することを繰り返し、ようやく古馬になって落ち着いてきました。そして前走はすんなり折り合って、1番の上りで2 1/2馬身差と強い勝ち方を見せたのです。

その結果が2.5倍の1番人気。調教もよく、パドックも落ち着いて絶好の動きで、すばらしい状況に見えました。
個人的には前走の末脚のすばらしさと、3歳の未知の魅力ということもあり2番人気のナムラクレアを中心に考えていたのですが、この感じならメイケイエールに勝たれても仕方ないと見ていました。

メイケイエールは外枠13番ということで、折り合いがどうかと思ったのですが、道中は掛かる様子もなく、飛ばす2頭からやや離れた4番手を追走。先行有利の馬場状態からも絶好の位置取りかと見えたのですが、4コーナー手前から池添騎手の手が動くも反応が鈍く、直線はずるずると後退。
結局0.9秒差の14着と大敗してしまいました。

その敗因としては、初めての中2週による2走ボケや、1年ぶりの右回りなどが考えられますが、前走の強さとのギャップを思うと、あまり説得力はありません。調教や馬体は良かったので、何か精神面の原因なのかもしれませんが、どうでしょう。
どちらにしても、次走以降に影響が残らなければいいのですが。

そして荒れる流れを引き継いで勝ったのは、8番人気のジャンダルム。
2歳時にデイリー杯を勝ち、ホープフルSでタイムフライヤーの2着に入って、皐月賞では4番人気(9着)に支持されたのですが、その後は鳴かず飛ばずで、半ば忘れられた存在になっていました。
7歳になった今年のオーシャンSで久々の重賞2勝目をあげたのですが、その前も後も2桁着順を繰り返しており、かなりムラ駆けのイメージ。実際前走北九州記念も休み明けとはいえ、中位退で2.0秒差17着と大敗していたのです。

その勝因ですが、やはり内枠先行馬有利な馬場で、2番枠を引いてロスなく先行できたことでしょう。実際に今日の中山芝は先行馬が圧倒的有利で、しかも内が伸びるという特徴があったのです。
G1初制覇を果たした荻野極騎手ですが、インタビューではそのあたりは意識していたと語っており、冷静に分析して乗っていたことがわかります。
また勝ち時計1.07.8は、過去10年の中山良馬場のスプリンターズSでは3番目に遅いもので、そのあたりもジャンダルムに有利に働いたと言えるでしょう。
とはいえ、人馬ともに力がなければG1を勝つことはできません。特に若手の荻野極騎手は、冷静な騎乗が強く印象に残っており、この経験を今後に生かしていってほしいと思います。

個人的には注目していたウインマーベル(7番人気)と、高松宮記念で注目していながら馬券は逃したナランフレグ(5番人気)が2,3着に好走して、かなり悔しい思いはあります。
中心としていたナムラクレアはやや後方にいたこともあり、4コーナーで大外を回してしまい、直線は伸びない外から少し差を詰めるだけで5着に終わってしまいました。
しかし50kgとはいえ3歳牝馬で古馬相手函館SSを快勝し、前走北九州記念もやや詰まりながら、最後は目の覚めるような脚で3着に突っ込んできたのは、力がある証拠だと思います。ぜひ今後に期待したいと思います。

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