負け方の分析も大事 ~桜花賞

今年のG1はこれまでの3戦で勝った馬の人気が2,8,8番人気で、1番人気は1度も3着以内に入っていないというかなりの荒れ模様ですが、その傾向は桜花賞でも続きました。
勝ったのは7番人気のスターズオンアースで、以下2着ウォーターナビレラ(3番人気)、3着ナムラクレア(6番人気)と入り、1番人気のナミュールは10着と大敗。昨年大活躍でブレイクした横山武騎手は、これでG1では3戦連続1番人気で掲示板にも乗れず、メンタル的に大丈夫か心配になります。
来週の皐月賞でも人気が予想されるキラーアビリティに騎乗予定で、今度こそ頑張ってほしいものです。

勝ったスターズオンアースは、個人的に注目していたのですが、意外と人気がなく不思議に思っていました。
その理由としては、1勝Cの赤松賞(1番人気に支持されていました)でナミュールに並ぶ間もなく突き放されたレースぶりと、2戦連続重賞で2着と勝ちきれないところが嫌われたのではないかと思います。たしかに赤松賞は力の差を感じさせる負け方だったのですが、その後の負けた重賞のレースをよく見返してみると、決して悲観する内容ではないと思うのです。

まず年明けの中山芝1600mフェアリーSでは1番人気に支持され、好スタートから好位の内を進むと、直線は内を突きます。やや詰まりながらも最内をうまく抜けてきますが、外をスムーズに上がってきたライラックと内外大きく離れて競り合いに。
通った場所の差もあったのかクビ差の2着に敗れますが、決してスターズオンアースの末脚が劣っていたわけではなく、伸び続けていたところに希望が感じられました。

続く2月の東京芝1600mクイーンCでも1番人気になります。こちらも好スタートからやや下げて、好位の馬群の中を進むと、直線では狭い間をこじ開けるように抜けて先頭に立ちます。しかし後方から離れた外を追いこんできたプレサージュリフトとの競り合いに。
ここでもフェアリーS同様に末脚を伸ばしますがクビ差2着に敗れてしまいます。

回る方向も直線の長さも違いますが、どちらも同じような負け方。しかしともにかなり馬体が離れた位置での競り合いで、かつ上りタイムこそ勝ち馬が後方から来たために劣っていますが、最後の脚色は遜色なく、馬体を合わせていれば結果も違ったかもしれません。
またどちらも勝った馬は、ほかの馬のいない外を伸びてきていますが、スターズオンアースは最内や馬の間を抜けるなど根性があるところを見せているのも、個人的には評価していました。

そして今日の桜花賞。スターズオンアースはスタートこそやや後手を踏みますが、中団の馬群の中を追走。人気馬のナミュールやサークルオブライフが外枠もあって外を回す中、川田騎手は4コーナーで内を突きます。前が開かない中、我慢して追い続け、残り200m過ぎでは外のアルーリングウェイと内のパーソナルハイに挟まれる場面もありながら、ひるまずに脚を伸ばします。
最後は外から前を行くウォーターナビレラに一気に並びかけると、ゴール直前でハナ差交わして1着。初重賞制覇をG1で飾りました。

実は桜花賞で関東馬を買うときは、どうしても躊躇してしまいます。それは輸送で力を出せずに終わった馬たちを何頭も見ているからですが、中には強い勝ち方を見せる馬たちもいます。
3歳春の牝馬は精神的に繊細ということもあり、その見極めが難しいのですが、個人的に一つ基準にしているのが馬体重の増減です。中には飼い葉食いが上がってしまい大幅に馬体を減らす関東馬もいて、そういう馬たちはかなりの割合で負けてしまうのですが、精神的にどっしりしている馬は、そういう心配もなく馬体を維持して、レースでも力を発揮できる確率が高いのです。
その意味でスターズオンアースの馬体重には注目していたのですが、-4kgの470kg。もともと恵まれた体ということもありますが、全くの許容範囲ということで安心できました。

そして次はオークスになります。その焦点は距離延長と、左回りの東京で行われるということでしょう。
その点、スターズオンアースは東京でも勝ちきれないまでも結果を残していますし、血統的にも距離伸びてこそという感じはあります。対する2着ウォーターナビレラ、3着ナムラクレアは距離的にはやや疑問があり、4着サークルオブライフは逆に伸びた方がよさそうです。
またプレサージュリフトやライラックなど今日は負けたものの、実績のある関東馬の巻き返しもあるかもしれません。忘れな草賞を勝ったアートハウスは強かったですし、トライアルの結果も注目する必要があります。
とはいえ、基本的にはスターズオンアースが中心になっていくのではないかと思います。2世代目となるドゥラメンテ産駒として、昨年の菊花賞馬タイトルホルダーに続く2頭目のクラシックホースとなったスターズオンアース。早世した父の名をさらに高められるよう、今後の活躍に期待したいと思います。

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