レアケースな決着でした ~朝日杯FS

今年の朝日杯FSを勝ったのは、前走未勝利勝ちから臨んだ7番人気のグレナディアガーズ。
先行して抜け出し、レコードタイム1.32.3での堂々とした勝利でした。しかもサウジアラビアRCを圧勝した2着ステラヴェローチェ(2番人気)、デイリー杯2歳Sをレコードで制した3着レッドベルオーブ(1番人気)を正攻法で下してのものなので、価値があると思います。

しかしその戦歴は、朝日杯FSの勝ち馬としては、かなりレアなものでした。
7/26に新潟芝1400mの新馬戦でデビューしたものの、先週の阪神JFで8着だったサルビアを差せずに1/2馬身差2着。
2戦目は9/19に中京芝1600m未勝利に出走。ハイペースを先行したものの直線伸びを欠き、同じ位置からレコードで勝ったレッドベルオーブの7 1/4馬身差4着に敗退。
3戦目の11/7阪神芝1400m未勝利で先行して抜け出し、1.20.4の好タイムで3馬身差の圧勝を飾り、ようやく初勝利をあげたのです。

そして今日のレースが4戦目。結局出馬投票をしたのがフルゲートに満たない16頭だったので出走できましたが、もし登録が多ければ1勝馬は抽選になり、出られない可能性もあったのです。

900万円以上の賞金を獲得している馬が10頭いるなかで、前走の勝ちっぷりとタイムが良く、また良血ということもあり17.5倍の7番人気に支持されましたが、伏兵であることは間違いありません。
しかも朝日杯FSの歴史をさかのぼってみると、G1昇格以降、前走未勝利勝ちから戴冠したのは、1989年アイネスフウジン、2000年メジロベイリーのわずかに2頭。つまり21世紀に入ってからは、1頭もいないのです。
ちなみにメジロベイリーの勝った朝日杯は、友人の結婚披露宴に出る前に、新宿アルタの大型ビジョンで見て落胆したことを思い出しました(当時は外でテレビを見ることは、かなり難しかったのです)。

しかし調べてみると、この3頭に共通することも発見しました。
グレナディアガーズは初勝利まで3戦かかりましたが、アイネスフウジンも同じく3戦、メジロベイリーは4戦と、すぐに勝ち上がってはいないのです。
じっくり成長するのを待っても、素質があればG1を勝つことができる例でもあり、すぐに勝ちあがれなかった馬の関係者には、望みを与えることにはなったでしょう。とはいえ、ほとんどの朝日杯FS上位馬が重賞で好成績を残してきていることは、まぎれもない事実ですが。

グレナディアガーズの父は世界的な名馬のフランケルで、母はBCフィリー&メアスプリントを勝っている良血。競馬は血統の占める要素が大きいのは事実ですが、成績と過去の傾向を見た時に、血統が良いからといって単純には買えないものです。もっともパドックでの馬っぷりの良さは、かなり魅力的ではありましたが。
メジロベイリー以来の20年ぶりの驚きの結果を、来年以降どう生かしていくか。難しい課題です。

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