クリソベリル 無敗の6連勝でG1制覇 ~チャンピオンズC

今年のチャンピオンズCは、2走前にジャパンダートダービーを勝っている3歳牡馬クリソベリルが、無敗で1着となりました。
底を見せていないとはいえ、今年の3歳のレベルが高くないこと、強い古馬勢とは初対戦であることや、持ちタイムが今一つということもあって、個人的には狙いを下げてしまったのですが、恐れ入りました。

古馬勢は、2年前の勝ち馬でG1 5勝のゴールドドリームを初め、フェブラリーSの勝ち馬インティ、JBCクラシックの勝ち馬チュウワウィザード、帝王賞の勝ち馬オメガパフュームと今のJRAダート勢を代表する馬たちが揃っており、決してメンバーに恵まれたわけではありません。
その中で好位から堂々と抜け出して、クビ差とはいえゴールドドリーム以下を抑えたのですから、力があることは間違いありません。

8戦7勝でG1 3連勝という、昨年のルヴァンスレーヴの2馬身半差圧勝にも驚かされたのですが、無敗で制していますし、下したメンバーを考えれば同等以上のインパクトがあると思います。

無敗でのG1制覇(2歳G1を除く)と言えば、今年の皐月賞を勝ったサートゥルナーリアなどいくつかありますが、あの無敗の3冠馬シンボリルドルフもディープインパクトも、初の古馬相手のG1はいずれも敗れており、秋の古馬G1まで無敗で勝つというのは、ちょっと記憶にありません。
もちろん無敗のクラシック3冠馬とクリソベリルの前走までの成績では、その厳しさは比べ得るものではありませんが、無敗で連勝を重ねる大変さは、評価されるべきと思います。

そしてもう1つ気になっていたのが、クリソベリルに騎乗した川田騎手が、今年のG1でなかなか勝てないことでした。交流G1のJBCクラシックは勝っていましたが、JRAのG1はここまで未勝利。
しかも騎乗した16戦のG1で、1番人気が5回、2番人気が4回と半分以上で上位人気に支持されていたにも関わらず、0・4・4・8という成績だったのです。

クリソベリルは前日発売では1番人気だったものの、当日はゴールドドリームに抜かれて2番人気。そしてようやく川田騎手は、今年のJRA G1初勝利を飾ることができました。
引き上げてくる際に、馬上の川田騎手が、やたらとファンに向かって頭を下げていたのですが、もしかしてここまでG1を勝てなかったことのお詫びと、ようやく勝てたことへの感謝を示していたのでしょうか。

実はこれでクリソベリルは交流G1を含む今年のG1 2勝となったのですが、これはJRAの3歳牡馬ではただ1頭のことなのです。最優秀ダートホースとの兼ね合いもありますが、最優秀3歳牡馬の称号も見えてきたかもしれません。
もちろん香港や有馬記念でアドマイヤマーズやサートゥルナーリア、ワールドプレミアなどのG1 1勝馬が勝てばわかりませんが。
そのあたりの興味も、年末に向けてますます盛り上がっていきます。

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