芝未勝利の先入観が邪魔して・・・ ~スプリンターズS、そして凱旋門賞

今年のスプリンターズSは、単勝13番人気のスノードラゴンが外から脚を伸ばして差し切り、2着のストレイトガールに1/2馬身差をつけて1着となりました。スノードラゴンにとってこれが重賞初勝利で、かつ芝での初勝利。さらに高木調教師も大野騎手も初G1制覇と、初物づくしの勝利となりました。

スノードラゴンは今年の高松宮記念で後方から素晴らしい末脚で追い込み2着に入るという実績はありましたが、それまでダートが主戦場だったこともあり、不良馬場が幸いしたフロックという見方が多かったと思います。さらに前走のキーンランドCが後方から見せ場なく8着。これがG1で2着の実績がありながら、13番人気という低評価になったおもな原因でしょう。
さらに、ダートでも芝でも重賞は2着までと勝ちきれないイメージで、そのうえ芝では未勝利。ダート馬で芝は重なら注意というのが、個人的なイメージでした。
しかし血統的を見ると、父が12年前の新潟で行われたスプリンターズSで2着に入り、後藤騎手の涙の安田記念が印象的なアドマイヤコジーンで、母父はダービー馬のタヤスツヨシ。タヤスツヨシ産駒にはダート得意な馬が多い印象もありますが、決してダート血統という感じではありません。
またオーシャンSではメンバー1位の上りで2着に入るなど、よく見てみれば芝で走っても不思議ではない成績ではあります。

そういう意味では、やはり思い込みや先入観というのは、競馬に限らずよくないと思うのですが、いつも気づくのはレースが終わった後というのは、毎度のことながら残念なことです。せめてこのような教訓を実生活で生かせれば、競馬をやっている意味もあるのでしょうが・・・。
意外と競馬の予想は人生に役立つ面もあるのではないかと、勝手にこじつけて金銭的損失を正当化することもあるのですが、いつかは教訓を生かしたいものです。

ところで、日本時間の今晩は、いよいよ第93回凱旋門賞の発走です。
初めてスピードシンボリが挑戦してから45年。さらに初めて世界一に手が届きかけたエルコンドルパサーの2着から15年。この4年間で日本馬は2着3回と、いつ勝ってもおかしくない成績でありながら、なぜか勝てないのも事実です。特に2年前のオルフェーヴルは勝ったと思ったんですけどねぇ。
今年は初めて日本馬が3頭出走し、その3頭がそれぞれの強みを持っているという意味では、とても興味深い顔ぶれです。オルフェーヴルほどの絶対的な強さは無いかもしれませんが、それぞれ未知な部分があり、また外国馬も混戦ムードで、今年こそ悲願を達成する可能性も十分あります。
よい結果を期待して、楽しみに待ちたいと思います。

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