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2015年05月31日

何気ない会話からの当たり馬券 ~日本ダービー

何気なく友人と交わした会話が、当たり馬券につながるという経験を、意外としたことがあります。今日の昼頃にも、こんな会話をしました。

Gallop誌の「データで斬る(傾向と対策)」というコーナーを見ていた時のこと。
「過去10年の人気別の連対率を見ると、奇数人気の馬の連対率が高いんだね」
「本当だ。1番人気が60%、3番人気が40%、5番人気が30%なのに、2番人気は20%、4番人気は10%かあ。しかも4番人気は2着1回のみ。じゃあ、レーヴミストラルは買わなくてもいいか」
「まあ、こんなデータで馬券が当たったら苦労しないね(笑)」
「とはいえ、こんな話が後で当たってたという経験は何度もしてるから、一応買っておくか」

ということで、友人はドゥラメンテ、サトノクラウン、サトノラーゼンの3連複を100円、ドゥラメンテ1着固定で2,3着にサトノクラウン、サトノラーゼンを置く3連単2点を各100円買ったのです。
結果はご存知の通り、1着ドゥラメンテ、2着サトノラーゼン、3着サトノクラウンで、3連複3,950円,3連単15,760円となり、合計19,710円をわずか300円の投資で仕留めました。

もちろんすべてのこういう会話が当たり馬券につながるわけではないのですが、印象としては意外とあるような気がします。こうなると、一所懸命予想をするのが馬鹿らしくなりますが、まあこれも競馬ということでしょうか。

個人的には、強い馬が強い競馬をして勝つというダービーが理想なので、今年のダービーはとても満足できる結果でした。事前の予想の段階では、ドゥラメンテとリアルスティールのどちらかが勝つというところまではほぼ確信していたものの、はたしてどちらなのかまでは、なかなか絞り切れませんでした。

皐月賞はあきらかにドゥラメンテの方が強かったし、共同通信杯もドゥラメンテは掛かってちぐはぐな競馬をしながら、スムーズな競馬をしたリアルスティールに1/2馬身差ということで、力的にはドゥラメンテだとは思うのですが、もし掛かると伸びない危険もあります。
しかしパドックではカリカリしてこじんまり見えるリアルスティールに対して、ドゥラメンテはテンションは高めながら落ち着きが感じられ、のびのびした歩様は調子の良さを感じさせます。この時点で、ドゥラメンテ中心を決めました。

レースはあらためて紹介する必要がないほどの、ドゥラメンテの完勝でした。2着との着差こそ1 3/4馬身でしたが、まさに着差以上の強さだったと思います。
こういうダービーを見ると、ちょっと大げさですが個人的にはとても幸せを感じます。また来年のダービーを楽しみに、来週から始まる2歳戦を見ていきたいと思います。

2015年05月24日

牝馬の調子と馬体重の関係とは ~オークス

今年のオークスは、桜花賞を除外になって出走した忘れな草賞を勝ってことで、オークスに出ることができたミッキークイーンが、1番人気のルージュバックに競り勝ち優勝しました。

ミッキークイーンはクイーンCで最後方から1番の上り33.8でクビ差2着になり、忘れな草賞でも後方から差して3/4差1着になるなど、距離も問題なく末脚も鋭いということで、有力な1頭と評価した人が多かったと思います。だから、重賞未勝利にもかかわらず、3番人気に支持されたのでしょう。
個人的にも上位の評価をしていましたが、唯一気になったのが馬体重でした。

ミッキークイーンは阪神の新馬、未勝利にそれぞれ440kg、444kgで出走しましたが、次のクイーンCは輸送もあり一気に-20kgの424kgでの出走となりました。そこで2着に激走し、2か月後の忘れな草賞は馬体の回復が期待されたものの、わずか+2kgの426kgで出走。しかしその影響を感じさせず、堂々と1着になり賞金面でオークスへの出走を確実にしました。

精神的に繊細な牝馬は、輸送で馬体重を大幅に減らすことがあります。特に2~3歳と若い時期は、そのようなことがよく見受けられ、直前輸送で飼葉食いが減って体重を大幅に減らすなど体調を崩し、力を出し切れないまま敗れるシーンを何度も見てきました。
ミッキークイーンもその心配があり、正直かなり迷う部分もありました。

しかし調教の映像を見て、その心配がかなり解消されたのです。もし馬体維持に心配があれば、最終追切も軽めになると思われたのですが、霧ではっきりとは見えないものの、いっぱいに追っており、その動きはすばらしいものでした。
そして今日の馬体重は、強い追切を行ってさらに長距離輸送を行ったにもかかわらず、前走から+4kgの430kg。しかし未勝利戦を勝った時の444kgからは-14kgでした。

レースでは中団から最速の上り34.0で、1番人気のルージュバックをとらえて3/4差で1着。2,3着馬とは着差以上の力差を感じさせる完勝でした。このようにきちんと結果を出しており、パドックで見た限りでも細すぎるなどの問題は感じられず、おそらく現時点ではベスト体重なのでしょう。
大幅に馬体重に変動があると、かなり気になるものですが、海外ではそもそも馬体重を計測して発表する習慣がない国も多く、あまりそこに神経質になる必要もないのかなと、今日改めて感じました。

最近のオークス馬は以前と違ってその後も活躍する傾向が強く、ここ10年でもシーザリオ、カワカミプリンセス、ブエナビスタ、アパパネ、ジェンティルドンナ、ヌーヴォレコルトなど多くの名牝が生まれています。ミッキークイーンも、それらの馬に負けず劣らずすばらしいパフォーマンスを見せてくれたので、このまま順調に力をつけて、ぜひ世界に羽ばたいてほしいと思います。

2015年05月17日

あっけなく終わったジンクスと新たなジンクス ~ヴィクトリアM

昨年のヴィクトリアMのあとに、「ジンクスが多いG1?」というコラムを書きました。そこであげたジンクスは下記の4つでした。
1.6歳以上の連対なし
2.前走1着馬の連対は稀
3.「牝馬は格でなく調子」は通じない
4.前走は3月以降に出走が必須

今回なんとこのすべてが覆されるという、驚くべき結果に終わりました。1着のストレイトガールは6歳馬ですし、2着のケイアイエレガントは前走1着でかつ4か月ぶり。またG1馬は海外で勝ったハナズゴールも含めて5頭出走しましたが、4着のレッドリヴェールが最先着とすべて着外におわりました。
あっけなく終わるかもしれないと最後に書きましたが、全部が終わってはジンクスとは呼べませんね。

それを象徴するように、3連単は2,000万円超えと歴代2位の高額配当となったわけですが、さすがにこうなるとすべてリセットという感じです。
そんな中で気になったのは、先週のNHKマイルCもそうですが、逃げ馬が意外と粘るということ。今回穴をあけたケイアイエレガントとミナレットは、ともに逃げ馬で2番手,1番手を進み、それぞれ12番人気と18番人気といずれも人気薄。しかも最初の3ハロンは34.3と、決してスローペースだったわけではありません。その証拠に、ストレイトガールのタイムはアパパネのレースレコードと並ぶ1.31.9で、逃げたミナレットも1.32.2と優秀な時計で走っています。

そして過去の成績を見てみると、4年前の2011年こそ連対した2頭はともに後方からの差し馬でしたが、それ以外2009年から毎年先行馬が必ず連対しています。しかもここ3年は、2番手以内を進んだ馬が必ず連対。今年も2番手から進んだケイアイエレガントが2着だったので、4年連続となりました。

スローペースではないのに人気薄の逃げ先行馬が連対するのはなぜでしょう。はっきりしたことはわかりませんが、個人的には走りやすい高速馬場のせいではないかと思っています。決してスローではなくても、逃げ馬はマイペースでいければ簡単にはバテません。しかも18頭中12頭が上り3ハロンで34秒を切っており、上りの速い競馬でもあったことがわかります。

来年以降もこの傾向は続くかもしれませんし、来週以降のオークス、ダービーでもこのような馬場を考慮した予想が必要になります。
まずは桜花賞がスローの前残りで終わった3歳牝馬クラシックの、第2弾オークス。スローになることはほぼ間違いないでしょうが、距離が延びる分単純に先行馬が残るとも限りません。さてどうなるでしょうか。

2015年05月03日

かなり強引な勝利ではありました ~天皇賞(春)

今年の天皇賞(春)は、単勝1番人気のキズナが3.3倍で、単勝倍率1桁の馬が4頭と、やや混戦模様となりました。その理由の一つは、前哨戦の阪神大賞典を3連覇したゴールドシップが、前の2年は5,7着と見せ場なく敗れていたこともあるでしょう。実際に阪神は宝塚記念連覇など7戦6勝なのに対して、京都は菊花賞の1勝のみで4戦1勝。陣営も当初は天皇賞(春)の出走を迷うなど、京都への適性に疑問符をつけざるを得ない要素は多分にありました。

過去2年の天皇賞(春)でのゴールドシップは、いずれもスタートしてから行き脚がつかずに後方を進み、2周目の3コーナーから進出するも4コーナーは大外を回ることになり、直線は懸命に前と差を詰めようとするもジリジリとしか伸びず、着外に破れるという似たようなレースぶりでした。

今年はまずゲート入りをいやがり、スタート直後は鞍上の横山典騎手が懸命に押すもやはり行き脚がつかず、結局最後方から行くことになりました。こうなると開き直ってずっと最後方をついていくイメージが多い横山典騎手ですが、今回は最初の直線でも行く気を見せるなど、少しずつポジションを上げていきます。
そして向こう正面で早くも進出開始し、3コーナーでは3番手まで一気に上がっていったのです。これは岩田騎手が乗った今年の阪神大賞典と同様の戦法です。あの時はずいぶん強引なレースをするなと思ったのですが、今回はさらに200m伸びるのに果たして最後までもつのかと、かなり心配になりました。

しかし4コーナーを4,5番手で回ると、直線も懸命に脚を伸ばし、先に抜け出したカレンミロティックを残り100mを切って交わすと、大外を追い込んできたフェイムゲームをクビ差抑えての戴冠となりました。

レースを見ていて感じたのは、横山典騎手はゴールドシップの特色であるバテない持続力と、闘争心を目覚めさせれば強いパフォーマンスを見せる気性を、最大限に利用したのではないかということです。あれだけのロングスパートはかなりの勇気がいることですし、あそこから仕掛けてもバテない自信があるからこそ、できたのでしょう。
ウイニングランから戻ってきた時に横山典騎手は喜びを隠せずに両腕でガッツポーズを繰り返していましたが、あの勝ち方はまさに騎手冥利に尽きるのではないでしょうか。