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2012年06月24日

オルフェーヴル 鮮やかな復活でした ~宝塚記念

阪神大賞典の逸走はともかく、天皇賞(春)の11着惨敗を見たときは、さすがにどうなってしまうのか、かなり不安に思ったのですが、見事に立て直して宝塚記念で今年初のG1制覇を飾ったオルフェーヴル。鮮やかな復活となりました。

過去に何頭も、強かったG1ホースが勝てなくなったのを見てきたこともあり、個人的には正直今回も不安半分という感じでした。池江師も追い切りまで出否を決めかねており、また追い切り後も7割の出来と言っていたように、決して万全ではなかったのだと思います。
また天皇賞(春)の敗因が今ひとつ不確かな面もあり、果たしてオルフェーヴルは復活できるのかというのが、今回の宝塚記念の最大の関心事でした。

もし天皇賞(春)を楽勝していれば、おそらく1倍台の前半だったであろう単勝倍率も、一応1番人気とはいえ3.2倍と、2番人気のルーラーシップ(4.4倍)とあまり変わらず、疑心暗鬼のファン心理を反映していました。
スタートして中団につけたオルフェーヴルは、ここ2走で池添騎手が気を使った折り合い面でもまったく問題なく、落ちついてレースを進めます。3コーナーでまわりが動き出してもあわてずにポジションをキープし、4コーナーではエイシンフラッシュと並んで後方から追い出します。
ここでルーラーシップなど多くの有力馬は、馬場のいい外に進路を取りますが、オルフェーヴルの池添騎手は内を突きます。

そこで思い出されるのが、今年の皐月賞。ただ1頭、馬場の悪い内を突いたゴールドシップが、気がつくといつの間にか後方から前に進出していましたが、今日のオルフェーヴルも気がつくと直線で2番手に浮上していました。おそらく、荒れた馬場を気にしないオルフェーヴルの脚を熟知している池添騎手が、自信を持って内を選んだのでしょう。
そしてその信頼に応えるように、オルフェーヴルも脚を伸ばして、先に抜け出していた軽量のマウントシャスタを差しきり、追い込んできたルーラーシップやショウナンマイティを余裕で押さえ込んで、最速の上がり34.7で2馬身差の圧勝となりました。

これはオルフェーヴルの体調などがよくなっていたことと、池添騎手の好騎乗の両方がうまくかみ合っての、復活劇と言えると思います。
これで秋の凱旋門賞へも、改めて挑戦することが可能になりました。とはいえ、まだ完全復活と呼べるほどの状態とは思えないので、陣営の皆さんのさらなる力添えで、万全の状態でロンシャンの馬場に立つことを期待したいと思います。

2012年06月03日

先行有利の思いがレコードタイムを生んだ? 安田記念

今年の安田記念は、2番人気のストロングリターンが後方から上がり33.8で差しきって、1.31.3の日本レコードタイムで優勝しました。

昨年の古馬マイルG1の覇者であるリアルインパクトとエイシンアポロンを初め、マイルG1を勝っているグランプリボス、ローズキングダム、アパパネも顔を揃えた一戦でしたが、84年のグレード制導入以降、1番人気のサダムパテックの単勝がでG1では最高の6.6倍となる、記録的な混戦となりました。
それは、ひとえに各G1馬のその後の成績が、順調ではなかったことによるでしょう。昨年の安田記念の覇者リアルインパクトも、マイルCSの覇者エイシンアポロンもその後未勝利で、かつ2頭とも前走は重賞で2桁着順の惨敗。
朝日杯を勝った5歳のローズキングダムも4歳のグランプリボスも、ともに2桁着順を記録するような極度の不振で、G1を5勝しているアパパネも、牝馬限定G1でも掲示板がやっとという状態です。

代わって人気になったのは、3歳時にクラシック候補と言われながらも結局勝てず、前走の京王杯SCで新たな面を見せて快勝した4歳のサダムパテック。そして去年の安田記念は追い込んでクビ差2着に泣いたものの、休み明けの京王杯SCで4着となった6歳のストロングリターンでした。
しかしどちらも全幅の信頼が置ける成績ではなく、それが6倍を超える単勝オッズになったのでしょう。

そして予想する上でひとつの鍵となったのは、東京芝での先週までの前残りの傾向です。当然騎手もそれが頭にあるので、前掛かり気味になってしまったのではないでしょうか。
シルポートが作った流れは600mが33.8と、昨年とほとんど同じでしたが、そこからゆるむことなく11秒台前半のラップを刻みます。そのため、前走のマイラーズCを逃げきって6番人気に支持されたシルポートも、坂の途中で早々に脱落し、先行していた昨年の覇者リアルインパクトも、懸命に押しても伸びません。
代わって4コーナーでは中団から後方にいた馬たちが差してきて、最後はストロングリターンとグランプリボスの一騎打ちとなり、ストロングリターンがクビ差制しました。
レースの上がりは35.0と早いわけではないので、やはり途中でラップが落ちなかったことが、レコードタイムを生む要因となったのでしょう。

しかし勝ったストロングリターンは2番人気だったものの、2着グランプリボス(13番人気)、3着コスモセンサー(15番人気)、4着ダノンヨーヨー(17番人気)と人気馬総崩れとなりました。
グランプリボスは朝日杯、NHKマイルCとG1を2勝しているものの、最近はかなりの不振で完全に人気の盲点だったと思います。
個人的にはストロングリターンから買っていたものの、グランプリボスは痛恨の抜け。しかし、パドックでよかったコスモセンサーとダノンヨーヨーは押さえていたので、かなり残念な結果ではありました。

古馬マイル路線は、最近は中心馬不在でかなりの混戦模様のため、この傾向はしばらく続くのではないかと思います。穴党にとっては、力の見せ所となりそうです。

ストロングリターン
【ストロングリターン】昨年の雪辱を同じクビ差で果たしました。しかも日本レコード!