やはり芝G1 8勝は簡単ではない ~安田記念

アーモンドアイが内のインディチャンプを交わそうとして懸命にもがいているなか、先に抜け出したグランアレグリアが2馬身以上離してゴールを目指しているシーンを見て、やはりなぁと思いました。
過去に何頭もの名馬がなしえなかった芝G1 8勝という記録が、そんなに簡単に実現できるとは思えず、しかも荒れるG1として名高い安田記念では、こうなる可能性も十分にあると考えていたのです。

アーモンドアイが前走のヴィクトリアMで、ほぼ追うことなく3馬身差で楽勝した後、安田記念への参戦が発表されてからは、芝G1 8勝への期待が一気に盛り上がりました。昨晩のNHK7時のニュースでもこの話題が取り上げられていて、めったにないことなので驚かされました。

しかし唯一の懸念は、前走からの間隔の短さでした。一生懸命に走りすぎるためか、レース後は熱中症のような症状でふらつくことが多く、陣営はこれまでレース間隔を十分にとって出走させてきました。
これまでの最短は、桜花賞とオークスおよび秋華賞とJCの中5週。ところが今回はその半分以下の中2週。ヴィクトリアMが楽勝で、レース後もふらつくようなことがなかったということで、国枝師の判断で安田記念に使うことになったようです。昨年スタートの不利などで勝てるレースを落とし、そのリベンジという気持ちもあったでしょう。
個人的には次走は秋だろうと思っていたので少し驚きましたが、調教師が出走を決めた以上は、体調に心配はなかったのだと思います。

実際にパドックでは、いつも以上に落ち着いて堂々と周回しており、不安を感じさせるところはありませんでした。
しかしレースでは先に抜け出した1歳下の桜花賞馬グランアレグリアに2 1/2馬身差の完敗。上りも1番のグランアレグリアの33.7に対して、4着のノームコアにも0.1劣る33.9と、現役最強馬らしからぬ敗戦でした。

スタートで1/2馬身ほど出遅れたものの、600m34.2、1000m57.3とやや重にしては速いペースは、逆に向いたとも思われました。しかしルメール騎手は4コーナーで外に持ち出し、内を突いたグランアレグリア、インディチャンプには離されてしまいます。
その後懸命に前を追いますが、いつもの伸び脚は見られず、インディチャンプはなんとかとらえたものの、グランアレグリアには決定的な差をつけられます。

敗因としては、やはりやや重の馬場というのが最も大きいと思います。シンザン記念ではこなしているとはいえ、切れで勝負する馬としては向いているとはいえないでしょう。また最後に伸びきれなかったのは、前走の疲れが少なからず影響しているのではとも思います。

もちろん言うまでもなく、グランアレグリアの実力が勝ったというのもあります。前走重の高松宮記念で猛然と追い込んで2着と、重い馬場でも速い上りが使える特色を池添騎手がいかんなく発揮したと思います。
また2歳時は朝日杯FSに挑戦(3着)し、桜花賞は楽勝しながらNHKマイルCは降着になるなど、力はあるのに精神的な弱さがあったのです。それが成長によって解消してきたこともあるでしょう。

おそらくアーモンドアイは宝塚記念は出ないでしょうから、芝G1 8勝への挑戦は秋に持ち越されます。

アーモンドアイの前に芝G1を7勝した6頭の内、引退レースで達成したディープインパクト、ジェンティルドンナ、キタサンブラック以外の3頭は、8勝目を目指してレースに出ています。
しかしシンボリルドルフは遠征したアメリカのサンルイレイSで故障を発生して6着。ウオッカもドバイWCの前哨戦で鼻出血を発症したこともあり8着。両頭ともそのまま引退しています。
唯一複数のG1レースに挑戦したテイエムオペラオーは、G1 7勝目をあげた天皇賞(春)のあと、宝塚記念でそれまで2着に下し続けてきたメイショウドトウの2着に敗退。秋は京都大賞典を5馬身差で快勝したものの天皇賞(秋)、JCと2着に惜敗し、最後の有馬記念は1番人気を大きく裏切る5着。
なんとも悔しい成績でG1 8勝目はなりませんでした。

アーモンドアイが再び立て直して、芝G1 8勝目を飾るのか。あるいはテイエムオペラオーの二の舞となるのか。どちらになるのかはわかりませんが、いずれにしても厳しい戦いが待っているのは間違いありません。
ぜひもう一度すばらしいレースを見せて、悲願のG1 8勝目を達成してほしいと思います。

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