見事な7つ目の芝G1制覇 ~ヴィクトリアマイル

現役最強のアーモンドアイが、得意な東京マイルのしかも牝馬限定戦に出走するのであれば、単純に考えれば楽勝するのではないかと思えます。
しかし昨年の有馬記念でまさかの9着に大敗し、さらに連覇を狙って遠征したドバイターフが渡航後に中止となり、輸送の負担に加えて検疫で調整にも制約があった中で、はたして力が発揮できる状態なのかという不安がありました。またレース間隔が空くのは実績があるとはいえ、6か月近いブランクも気になります。

そんなもろもろの思惑が、単勝1.4倍というオッズに反映されているのではないでしょうか。
また最終登録時にフルゲート18頭(2頭取り消しで最終的には16頭)という意外と多い頭数にも、他の陣営の「もしかしたら」という考えが現れているように思えます。

実際のレースは、そんなさまざまな思惑を打ち破る、ある意味衝撃的なものでした。
やや出負けしたことで外から大きな不利を受けた昨年の安田記念とは異なり、好スタートをきったアーモンドアイは、先行馬を行かせて重賞3連勝中の4番人気サウンドキアラのすぐ後ろ、5、6番手の外につけます。
そのまましっかり折り合って進み、直線に入ると前を行くサウンドキアラを目標にじわじわと差を詰めていき、残り300mでは馬なりで交わします。そこから軽く気合をつけると、残り200mで逃げたトロワゼトワルも軽く交わし、そこからは独走状態。ルメール騎手も後ろを振り返る余裕で、あとは追うこともなく余裕の先頭ゴール。
それでも昨年ノームコアが懸命に叩き合って出したレースレコードに、わずか0.1差の1.30.6の好タイムで、2着サウンドキアラに4馬身差の圧勝。上りは唯一32秒台の32.9。果たして本気で追ったらどんなタイムが出たのかと思わせる完勝でした。

これでアーモンドアイはJRAのG1は6勝目で、昨年のドバイターフとあわせて芝のG1は7勝。ダートでは11勝のコパノリッキーを筆頭にG1を9勝以上している馬は4頭いますが、芝では7勝が最高で、その名馬たちに並びました。
名前を挙げると、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカ、ジェンティルドンナ、キタサンブラックの6頭。いずれも中央競馬を代表する馬たちです。
そして今日のアーモンドアイのパフォーマンスは、牝馬相手とはいえこれらの馬の実績と遜色ない内容でした。またパドックでの馬体も気配も素晴らしく、まさに理想的なサラブレッドの姿。G1 7勝にふさわしいと思います。

そして次の興味は、果たしてJRA史上初の芝G1 8勝目は達成されるかということになります。おそらく上半期はこれで終わりで、秋にそのチャレンジは持ち越されるということになるでしょう。
その舞台が国内になるか海外になるかわかりませんが、国内外から注目を浴びることになると思います。

レース後のインタビューでルメール騎手は、もう負けないと思うと言っていましたが、それだけ自信があるのでしょう。
中央競馬の巨頭ともいえるシンボリルドルフ、ディープインパクトを超えることができるか。忖度なしの真剣勝負をぜひ見てみたいと思います。

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