牝馬が強い古馬G1? ~宝塚記念

今年の宝塚記念で話題になったのは、42年ぶりに同一年の牡馬クラシックホースが激突するということでした。2年前のクラシックホースであるアルアイン(皐月賞)、レイデオロ(日本ダービー)、キセキ(菊花賞)が揃って出てきたのです。
しかもアルアインは前走の大阪杯を快勝。レイデオロは昨年の天皇賞(秋)を制して有馬記念も2着。キセキは菊花賞以来1着はないものの昨年のJCでレコードのお膳立てをする2着で前走大阪杯もハナ差2着。いずれも衰えるどころか、古馬G1戦線を引っ張るような好成績を残しています。

その3頭が、キセキ(1番人気:3.6倍)、レイデオロ(2番人気:3.9倍)、アルアイン(5番人気:8.4倍)といずれも上位の支持を受けたのですが、勝ったのは牝馬でただ1頭出走した、同期のリスグラシュー(3番人気:5.4倍)でした。
リスグラシューは、逃げるキセキの2番手といつもより前につけると、4コーナーも持ったままで回り、直線に入ると並ぶ間もなくキセキを交わし、そのまま突き放して3馬身差の圧勝。今までの惜敗がウソのような、見事な勝ちっぷりでした。

リスグラシューは、阪神JFから3歳牝馬3冠レースすべてに出走しましたが、2着・2着・5着・2着となんとももどかしい成績に終わります。4歳になってヴィクトリアMも2着。そして秋にようやくエリザベス女王杯で初のG1制覇を飾ります。その後も香港のG1で2,3着と勝てずに、宝塚記念に出走してきました。
香港のクイーンエリザベス2世Sで、勝ったウインブライトに追いすがる脚は見どころがあり、調教でも栗東坂路で前を行く馬を外から一気に抜き去る脚はすばらしかったと思います。しかしどうしても勝ちきれないイメージが抜けず、好調の名手レーン騎手が乗るといっても、3番人気までということだったのでしょう。

しかし実は宝塚記念は牝馬の活躍が目立つレースで、特に牡馬と対等に戦った実績がある馬は結構上位に来ているので、個人的にはリスグラシューにはかなり注目していました。
では宝塚記念は、他の古馬牡馬混合の平地G1と比べて、どれぐらい牝馬の活躍が目立つのか、過去10年(上半期は今年を含む)の成績を少し調べてみました。

まず1着に牝馬が占める率(占有率)ですが、これは過去10年で牝馬が6勝しているJCが圧倒的で、宝塚記念(2勝)はスプリンターズSと並ぶ同率2位。また3着内の占有率はスプリンターズSが40%と1位で、宝塚記念はJCと同じ30%でまたまた同率2位。
そして牝馬の連対率ですが、これもJCが33.3%で1位ですが、2位は意外にも27.2%で天皇賞(秋)。そして宝塚記念は25%の3位という結果でした。
このように宝塚記念は牝馬が圧倒的に強いわけではありませんが、古馬G1の中では比較的牝馬が来やすいG1だと言えます。理由としては、牝馬が強いと言われる夏場に行われることや、上半期の最後で牡馬は歴戦のG1で消耗していることなどが考えられますが、JCで牝馬の成績が良いことを見ると、あまり説得力がないような気もします。

ちなみに調べていて気づいたのですが、牝馬の出走が圧倒的に多いのが、高松宮記念とスプリンターズSの短距離戦で、逆に少ないのがダートの両G1と、なぜか天皇賞春・秋でした。長距離の天皇賞(春)が少ないのはわかるのですが、なぜ天皇賞(秋)は少ないのか。そのあとのマイルCSとJCが多いので、そちらを選択する陣営が多いということなのかもしれません。

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