フィエールマンへの期待と心配

2018年の競馬で驚いたことの一つが、菊花賞でのフィエールマンの優勝でした。
予想に際して、成績が安定していることは注目しましたが、重賞実績がラジオNIKKEI賞での1/2馬身差2着のみでは、中距離ならともかく長距離ではさすがに荷が重いかと無印にしたのです。
しかしレースでは、直線に入ると中団から力強く脚を伸ばし、メンバー最速の上り33.9で、エタリオウをハナ差抑えての戴冠となりました。デビュー4戦目というキャリアの少なさや、前哨戦を使わずに3か月半の休み明けで臨むローテーションも、まさに異例づくしでした。

その後、有馬記念に出てきたらおもしろいと思っていたのですが登録もなく、結局年明けのアメリカジョッキークラブカップ(AJCC)が復帰戦となりました。
中山で重賞2勝の同じ4歳馬ジェネラーレウーノや、昨年の覇者ダンビュライトなども出走してきましたが、唯一のG1馬でかつ強い世代と評判の4歳代表ということもあり、1.7倍の圧倒的な1番人気に支持されました。

相手は中山巧者が多いとはいえ、菊花賞勝ちの実績は抜けており、休み明けも心配ない以上、個人的にも中心と考えていました。また距離も3000mよりは2200mの方が向いているでしょうし、器用なタイプで中山実績もあります。これらのことを考えると、どんな勝ち方をするかに興味があったというほうが、正しいかもしれません。
レースでは、1000m1.02.2というスローペースをフィエールマンは中団で追走し、満を持して追い出すとメンバー最速の上り34.0で差してくるも、先に抜け出したシャケトラをアタマ差捉えられず、2着に終わりました。

1倍台の1番人気馬として最低限のノルマである2着は確保したものの、残念ながら勝つことはできず、報道によると狙っていたドバイへの出走も厳しいとのこと。
またルメール騎手のコメントによると、3000mから2200mへの距離短縮と、3か月の休み明けが影響したのではとのことでした。

しかし、もともと菊花賞までは1800mのレースを3戦していたことや、菊花賞では3か月半の休み明けを克服したことを考えると、ルメール騎手の話には少し違和感を感じます。
それよりも個人的には、いわゆる「勝ち味に遅い」タイプなのではという危惧を抱いてしまいます。
ラジオNIKKEI賞では直線の短い福島で後方から追い込んだので仕方ない2着とも言えますが、菊花賞では典型的な勝ち味に遅い馬エタリオウ(9戦して2着6回!)に助けられた面が強いでしょう。そしてAJCCでも、じりじり伸びたものの、交わせそうで交わせないという、欲求不満の残る負け方でした。

ディープインパクト産駒としては、サトノダイヤモンドに続く2頭目の菊花賞馬となったフィエールマン。さまざまなコース、距離で実績を残しており、力があることは間違いありません。勝ちきれない馬という評価を吹き飛ばすような、鮮やかな勝ち方を、ぜひ次走は見せてもらいたいと思います。

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