騎手の乗り替わりは結果に影響するのか ~NHKマイルC

NHKマイルCは、単勝6番人気ケイアイノーテックが、後方から大外を差してクビ差で栄冠をつかみました。
騎乗した藤岡佑騎手は、なんとG1 86戦目での初制覇でした。その中で2着は7回もあり、特に個人的に印象に残っているのは2007年から2010年にスーパーホーネットに乗って記録した3度の2着。おそらく本人は相当悔しかったでしょうし、もうG1は勝てないんじゃないかと思ったことも、何度もあったのではないでしょうか。

そんな経験を経た後でのG1初勝利。相当うれしいのではと思ったのですが、意外と冷静な反応で、満面の笑みは浮かべたものの、感情を爆発させるような場面はなし。これは本人の性格によるものでしょうけれども、ケイアイノーテックの騎乗が武豊騎手の騎乗停止によって回ってきたものということもあったでしょう。
しかし代打騎乗とはいえ、しっかり結果を出すことは大変なことですし、もっと誇ってもいいと思うのですが。

さてNHKマイルCといえば、毎年一筋縄ではいかない印象ですが、今年もご多分に漏れず荒れ気味の結果となりました。勝ったのは6番人気のケイアイノーテックで、2着こそ2番人気のギベオンが入りましたが、3着は9番人気のレッドヴェイロン。3連単は129,560円とこの10年では安い方から5番目ではありますが、なかなか買いにくい組み合わせではありました。

そんな中、結果を見ていて気づいたのが、上位3頭とも騎手の乗り替わりが激しいということでした。
ケイアイノーテックは今回を含めて7戦で、乗った騎手は5人。同じ騎手が2回続けて乗ったことはなく、藤岡佑騎手も初騎乗でした。
ギベオンは4戦で、乗った騎手は4人。全員外国人騎手ですが、毎回違っています。
レッドヴェイロンは7戦で、乗った騎手は4人。武豊騎手が2回、M.デムーロ騎手が3回乗っていますが、今回は初騎乗の岩田騎手でした。

逆にデビューからルメール騎手が乗っている1番人気のタワーオブロンドンは、前が開かずに12着。同じく川田騎手が乗り続けている4番人気のパクスアメリカーナは、伸び一息で6着。
もちろん同じ騎手が乗っていることが敗因ではありませんが、今回は明暗が分かれました。

よくG1での乗り替わりはマイナスという話も聞きます。乗り替わりの場合に、癖がないから大丈夫というような厩舎コメントを目にすることがあるので、乗りにくい馬は癖を把握するまで時間がかかるため、テン乗りでは難しいということもあるのでしょう。
しかし逆に思い込みや固定観念がない分、その馬の新たな面を引き出せたりする効果もあると思います。

後者の例として個人的にとても印象に残っているのは、2005年のJCダートでデットーリ騎手が騎乗して優勝したイーグルカフェです。それまでイーグルカフェといえば、後ろから追い込んで届かなかったり、後方のままでレースを終えることが多かったのですが、馬場改修工事の影響で中山競馬場で行われたレースで、デットーリ騎手は初めて乗るイーグルカフェを促して中団につけると、早めにまくって4コーナーでは先団につけ、力強いフォームで追って1馬身差で快勝したのです。
世界を渡り歩く一流騎手は、あまり知らないコースで、テン乗りの馬を依頼されることも多く、コースの癖と馬の癖を瞬時に見抜く力が育てられたのではと思うのですが、それにしてもいつものイーグルカフェとは別馬のような積極的なレースぶりに、騎手が変わるとここまで馬も変わるのかと驚かされたのを覚えています。

騎手の乗り替わりを、一概にプラスとかマイナスとか評価はできないですが、要は思い込みや決めつけを排除して、1頭1頭をきちんと見ていくことが大切ということではないでしょうか。

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