ハイペースは差し馬有利・・・とは限らない ~皐月賞

今年の皐月賞出走メンバーを見ていて感じたのは、逃げ先行馬の多さでした。
そのうち若葉賞を逃げ切ったアイトーン、すみれSで逃げて2着のケイティクレバー、デビュー2連勝いずれも逃げ切ったジュンヴァルロは、陣営が逃げてこそと表明。また未勝利、500万と逃げ切り勝ちのエポカドーロとジェネラーレウーノ、弥生賞を逃げて差のない4着に粘ったサンリヴァルも前に行く可能性が高く、これだけ逃げ候補が多ければ、誰でもハイペースで流れることは容易に想像できます。
こうなると目が行くのは、やはり差し馬。先行馬が総崩れとなり、後ろから追い込んできた馬たちが上位を占めると予想するのは、少し競馬の知識がある人であれば、普通のことでしょう。

しかし実際のレースは、そうはなりませんでした。確かにペースは早くなったのですが、勝ったのは道中4番手を進んだエポカドーロで、2着は6番手をキープしたサンリヴァル、3着は2番手から粘ったジェネラーレウーノと、いずれも先行から好位を進んだ馬が占めたのです。

ではなぜこんな結果となったのでしょう。
スタートから懸命に押してハナに立ったのはアイトーンで、さらにジェネラーレウーノ、ジュンヴァルロも引かず、1コーナーから3頭でどんどん後続を離していきます。4番手のエポカドーロと前3頭の差は、向こう正面では10馬身ほど。さらに1馬身半差でケイティクレバー、サンリヴァルが続きます。
対して人気の差し馬はオウケンムーン、ワグネリアン、ジャンダルムが11~13番手。さらに最後方にステルヴィオ、キタノコマンドール。

1000mは59.2と、やや重でかつ時計のかかる中山では速いペースですが、4番手のエポカドーロは先頭から1秒ほど離れており、実はそれほど速くはないのです。しかし後方の馬の騎手からすると、前が明らかに飛ばしているためにペースは早く感じられ、先行馬はそのうち末を失うので、追い出しは遅らせたほうが得と思ったのではないでしょうか。

3コーナー過ぎから後方の馬も少しずつ動き出したのですが、それほど差は詰まりません。ようやく4コーナー手前で後続が迫り、馬群が急激に縮まってきます。しかし3頭のうちジュンヴァルロは直線に入って脱落したものの、アイトーンとジェネラーレウーノは突き放して先頭。先行勢からエポカドーロとサンリヴァルが伸びてくるものの、後方集団はなかなか差を詰めることができません。
坂を上ってエポカドーロが抜けて先頭に立ち、2番手にはサンリヴァル。ようやく後方の馬たちも迫ってきますが、時すでに遅し。エポカドーロがサンリヴァルに2馬身差で1冠目を獲得しました。

エポカドーロはスプリングSでも同じようなレースで、離れた2番手から先頭に立ち勝ったかと思ったところを、ステルヴィオにハナ差交わされて2着に敗れたのですが、今回は圧勝となりました。上りのかかる馬場状態も味方したのは事実ですが、やはり後方の馬たちがハイペースを意識しすぎて追い出しのタイミングが遅れたのが、今回の結果になったと思います。

しかしこの結果を受けて、ダービーの予想が難しくなりました。エポカドーロは長く脚を使うものの先行してこその脚質で、2着サンリヴァル、3着ジェネラーレウーノはともに中山芝2000mに特化して鍛えてきた印象です。そのため3頭とも東京芝2400mで好走するイメージがあまり浮かびません。
対して東京でこそと思われたワグネリアン、オウケンムーンは上りが今一つ。今回上り最速を記録したステルヴィオ、キタノコマンドール、グレイルあたりが有望とも思えますが、着順(4~6着)は少し不満が残ります。

いずれにしても皐月賞の結果をきちんと分析することが、ダービー予想には不可欠なので、残り42日間じっくりと考えたいと思います。

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