順当ですが意外な結果でした ~有馬記念

今年の秋は、阪神JFが1~3番人気で順当に決まるという意外な結果で終わりましたが、荒れることが当たり前の有馬記念でも、1~3番人気が人気順に入るという順当な結果に終わりました。それ自体がとても意外なことだと思うのですが、どれぐらい珍しいことなのか、ちょっと調べてみました。

今年で61回を迎える有馬記念ですが、昨年までに行われた60回で、1~3番人気が人気順に関係なく1~3着に入ったのが5回。そして人気通りに1~3着に入ったのは、わずかに1回でした。
その貴重な有馬記念が、1977年に行われた第22回。この年は、いわゆるTTG3強と言われるテンポイント、トウショウボーイ、グリーングラスが1~3番人気に支持され、その人気通りに収まった伝説的なレースでした。私もレース映像で見たことがありますが、最初から最後までテンポイントとトウショウボーイがお互いだけを意識したマッチレースを繰り広げ、第三の男と呼ばれたグリーングラスが最後に3番手に差してくるという、まさに鳥肌が立つような緊張感にあふれた競馬だったのです。これは本当にすごいレースなので、機会があればぜひ見てみてください。
ちなみにこの3頭は、3頭すべてが出場したレースは3回で、それぞれが1勝ずつをあげ、かつ3回とも3着までを3頭で占めるという、完璧な3強でもありました。

その他の4回も、順に勝ち馬をあげると、74年タニノチカラ(2番人気)、81年アンバーシャダイ(3番人気)、84年シンボリルドルフ(1番人気)、88年オグリキャップ(2番人気)と、それぞれの年代を代表するような名馬の名前が並びます。
これに従うと、サトノダイヤモンドも今の年代を代表するような馬になっていくはずですが、今日のレースぶりは、まさにそれにふさわしいすばらしいものでした。

個人的には今年の3歳世代のレベルにやや疑問があり、充実しているキタサンブラックには及ばないのではと思っていましたが、パドックで見たサトノダイヤモンドの馬体や雰囲気のすばらしさに、認識を変えざるを得ませんでした。キタサンブラックの大きく迫力のある馬体はすばらしく、周囲を圧倒するような迫力も感じたのですが、サトノダイヤモンドはしなやかで柔らかみがあり、適度な気合乗りと深い踏み込みで、まさに理想的なサラブレッドの姿に思えたのです。

レースもルメール騎手の積極的な騎乗が印象的でした。スローでキタサンブラック有利の流れとみると、サトノダイヤモンドを早めに前に行かせて、向こう正面では外からつつくように並びかけます。3コーナーから少し下げると、直線はキタサンブラックとゴールドアクターを前に見る3番手。キタサンブラックはいったんゴールドアクターに並びかけられるも、天皇賞(春)のように差し返して突き放し勝負あったかと思われたところに、坂を上って一気に伸びてきたサトノダイヤモンドが、ゴール直前で差して1着。並ぶとしぶといキタサンブラックに勝つには、これしかないという戦いかただったと思います。
逆にキタサンブラックから見ると、産経大阪杯や宝塚記念のような、負けるときはこんな展開という形になってしまいました。もちろんJCで完璧に仕上げて、もうお釣りがないというような状況もあったと思います。

そしてもう一つ意外だったのは、昨日時点でキタサンブラック2.5倍、サトノダイヤモンド3.1倍と差のあった単勝人気が、直前でサトノダイヤモンド2.6倍、キタサンブラック2.7倍と逆転したことです。1番枠を引くという奇跡もありキタサンブラックの1番人気は固いと思っていたのですが、ファンの予想の正しさに驚かされました。
もっともパドックを見ると、それも納得ではあるのですが。

そしてこれで年度代表馬争いも混とんとしてきました。JCが終わった時点ではキタサンブラックでほぼ確定と思っていたのですが、今日の結果でわからなくなりました。あとのレースの方が印象に残ることもあり、サトノダイヤモンドの逆転も十分あるでしょう。
そして来年の古馬戦線もかなり興味深いものとなると思います。サトノダイヤモンドとキタサンブラックの再戦はもちろん、マカヒキも巻き返してくるでしょうし、まずはG1に昇格する大阪杯と天皇賞(春)、宝塚記念を目指して頑張ってくれることを期待しています。

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