マリアライトの勝因、有力馬の敗因を考える ~宝塚記念

2016年の宝塚記念は、8番人気の5歳牝馬マリアライトが優勝しました。関東馬の優勝は2010年のナカヤマフェスタ以来で、牝馬の優勝は2005年のスイープトウショウ以来11年ぶり。さらに過去10年以上連対馬を出していない目黒記念経由ということで、8番人気という評価も仕方ないでしょう。

個人的にも牡馬混合G1で上位に来る力はあるけれども、ここで勝つまではどうかという評価でした。その大きな要因の1つは、あまり速い上りが使えないというのが大きいと思います。
条件戦はメンバー上位の上りで勝ってきましたが、重賞ではその末脚は見劣り、勝った昨年のエリザベス女王杯も1番の上りを使ったスマートレイアーの34.0に対してマリアライトは34.7。位置取りの差でなんとか抑えたという印象でした。
それでも有馬記念1馬身差4着や目黒記念クビ差2着は、力がないとできないパフォーマンスで、蛯名騎手としても上位に来る可能性はあるものの、どう乗るべきかは悩んだのではと思います。

そしてとった戦法が、3コーナー過ぎから早めにあがっていくという方法でした。
キタサンブラックが引っ張る流れは、やや重としては少し早い1000m59.1。それを向こう正面までは後方集団で追走し、3コーナー過ぎから外を回して進出して、4コーナーでは先行集団のすぐ後ろまで来ます。直線では前を行くキタサンブラック、ラブリーデイに懸命に追いすがり、ゴール寸前でキタサンブラックを交わすと、追い込んできたドゥラメンテにクビ差まで迫られたところでゴール。

末脚比べではドゥラメンテ以下の上りが速い馬にはかなわず、早く前に行き過ぎるとスタミナがありしぶといキタサンブラックを交わせない危険があり、まさに勝つにはこれしかないというタイミングでした。
これは馬の脚質を熟知した蛯名騎手のファインプレイと言えるのではないでしょうか。

追い切りもきびきびとした動きで、パドックも気合乗りよくしっかり歩き、体調が良かったのも、もちろん勝因のひとつでしょうし、暑くなってきたのも牝馬にはよかったのかもしれません。

では逆に単勝1.9倍の圧倒的人気に支持されたドゥラメンテの敗因はどんなことが考えられるでしょう。
レース後にM.デムーロ騎手が下馬して心配されましたが、現状は左前脚跛行とのことで骨折などの重症ではなさそうですが、その影響はもちろんあったと思います。しかしその中でも2着と連対を確保したのは、さすがです。
また結果論ではありますが、すこし後ろから行き過ぎたということもあるでしょう。上り最速はドゥラメンテでしたが、そのタイムは36.1。やや重とはいえかなり時計が掛かる馬場だったことを考えると、もう少し前にいた方がよかったのではと思います。

そして2番人気のキタサンブラック。時計の掛かる馬場で1000m59.1は速いペースだったと思います。現に先行した馬は、キタサンブラック以外はすべて2桁着順に沈みました。そんな中、ゴール直前まで先頭で、クビ+ハナの3着に粘ったのはさすがです。
しかし産経大阪杯もそうですが、中距離だとどうしても切れる馬にゴール前で交わされるパターンになりやすく、長距離に比べると勝ちきれない傾向があるようです。

このように終わってから分析してみると、結果にも納得いくのですが、それが事前にはなかなかわからないのが予想の難しさでもあり、おもしろさでもあると思います。

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